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失いつつある「大切なもの」生き物の飼育を通じて取り戻して欲しい

K’s Pet Clinic/院長・獣医師/山崎 貫太先生

――先生が獣医師を目指したきっかけとはなんですか?

 幼少時代から動物に囲まれている生活でした。 ペットショップの店員として動物業界に身を投じていましたが、 この業界で働くうちに何か行き詰まりのようなものや矛盾を感じて。 それにエキゾチックペットに対しての獣医の対応に不信感を持っていたことや、 もっと深く生き物について学びたいと思い獣医師への道を志しました。 今でも多くの動物たちと暮らしていますが、 まだまだ飼育技術や治療方法の確立されていない生き物に、 治療を施すにはそれぞれの生き物についての飼育経験が不可欠であると思います。

――病院でおこなっている遠隔治療とは?

アルマジロ そうですね、必ずしもオススメしているわけではありませんが、 現実問題として地方にお住まいで近くに特殊な動物の診療を引き受けてくれる動物病院がない、 どうしても家から連れ出せない、などという方々が多く存在します。 それ故、遠隔診療の必要性は否めません。 ただ、実際の対面診療とは違い、飼い主さんと微妙なコミュニケーションの問題、 触診聴診などを行えない問題、検査や手術などの必要性が出た場合など様々な問題が発生する可能性があります。 それゆえに、遠隔診療には、対面診療とそれ以上の、医師側と患者側の信頼関係を築き上げなければなりません。 ただ、上記の理由から遠隔治療の必要性は高まりつつあると思っています。

――先生の理想の動物病院とは?

一言で言うと、『患者さん一人ひとりに丁寧に時間を掛けて診察できるような病院』です。 丁寧に時間を掛けるということは、飼育指導をする上でも必要だし、 病気の説明、治療方法の説明をするうえでも必要だと思うんです。 何よりも、動物自身が病気を理解してくれるわけではないので、 飼い主さんが色々と納得のいくように説明するには必然的に多くの時間が必要となる。 それに、多く話す事によって細かなことにも気付く事も出来ますよね。 だから、うちの病院では、初診や重病の場合は1時間以上診察室で話をしていることもよくあるんです。 大きな総合動物病院ではそれは難しいだろうし、 動物病院の経営という方面から考えてもこのようなやり方は難しいのかもしれない。 ただ、どんな問題を抱えているにせよ僕が獣医となる前に、 飼っている動物たちの飼育や病気のことで困っていた思いを忘れずにいたいと思います。

――すべての飼い主さんに伝えたいメッセージがありましたら、お願いします。

獣医師さん 当たり前のことですが、どんな生き物を飼育する場合でも、 その生き物の飼育方法に関する情報を色々な方向(本・ペットショップ・インターネット・経験者・動物病院など)で収集してから、 というのが大前提です。そして『自分自身・飼育環境・生き物』にとって、 最良と思われる飼育方法を当てはめて考えてみること。 これが、ペットにとっても飼い主にとってもよりよい関係の前提であることを改めて認識して欲しいと思いますね。

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